噛める喜び をもう一度 当院のオールオン4の今後の展望
タグ:オーバーデンチャーは嫌, がん術後, これからのオールオン4, ザイゴマインプラント, 他院の失敗, 歯がボロボロ, 歯列不正
「 噛める喜び 」このフレーズを耳にしても、自分には関係ない…と治療を諦めかけている方は全国に沢山いらっしゃると思います。当院にご相談に来られる患者さんも治療を諦めかけている方が多く、「わたしは一寸の希望の光を求めて藁にも縋るような思いで来ました」とお話になる方もいました。
そんな方々のお口の中にオールオン4の本歯が入り、「何でも噛めるようになった」「ボロボロだった歯が綺麗になった」と嬉しい報告のお知らせを頂く事があり、それが我々のモチベーションの維持にも繋がっています。
当院でこの手術を始めてかなりの年数が経ちましたが、手術症例数の増加とともに手術システムの確立、治療スキルの向上、スタッフの教育システムの導入、道具や設備の拡張に取り組んできました。
その甲斐あって、始めた当初には考えられなかったような症例も治療可能になりました。
今回は、当院で実際にオールオン4治療をした患者さんのお悩みを元に、今後の当院の展望について記載していきます。
何らかの理由で矯正治療が出来ない
歯列不正のある患者さん
当院では、受け口で歯も少ないが何とか歯並びを綺麗にしてほしいという患者さん、他院で矯正治療をしたが歯がうまく動かず相談に来られた患者さん、歯がボロボロで歯並びもガタガタだが歯並びも綺麗にしたいという患者さん、重度の歯周病の為に骨や歯がガタガタで他院で断られたが矯正治療を諦めきれない患者さんらのオールオン4治療を行いました。元々嚙みづらさを訴えていた患者さんばかりで、本歯が入ったあとはしっかりと噛めるようになっています。また見かけに関してもご満足いただけているようです。
今後の治療の展望としては、そのような矯正治療をしたいが何らかの理由で、矯正治療がうまくいっていない、出来ないと断られた、矯正治療が出来ていない患者さんの治療を考えています。
因みに矯正治療につきましては過去記事(40代 50代 でも一日できれいな歯並びになる 歯科矯正)で触れておりますので、こちらも改めてご一読頂ければと思います。
口腔内の疾患が原因でインプラント手術が出来ない患者さん
口腔内というのは体の中でも唯一無二の複雑で特殊な場所です。体外と体内が交通している。呼吸器と消化器のどちらの役割も一部担っている。軟組織(歯茎や舌等)と硬組織(骨や歯)が介在する。このような場所は口腔内以外にはありません。ですので、口腔内というのはとても不潔になりやすく病気も多種多様であり、歯科医療が非常に重要となります。前置きが長くなりましたが、その多様な疾患の中には重篤なものもあり、場合によってはインプラントを埋入するスペースを奪ってしまう事もあります。例えば、嚢胞(膿の袋)であったり、腫瘍(出来物)または腫瘍をとる為の手術であったり、顎骨の感染(骨の感染により炎症が起きて顎骨が溶ける)、こういった事が原因でインプラントが入れられないでお困りの方は沢山いらっしゃると思います。当院でも、このような病気をお持ちで相談に来られた患者さんが数名いらっしゃいます。大きな嚢胞があって他院でインプラント治療を断られた患者さん、口腔癌術後で断られたインプラント治療を断られた患者さん、骨の炎症が強く骨が薄くなって断られた患者さん、このよう沢山の方々は共通して歯が少なくなっていたり、入れ歯になっていたりしました。そして共通して、噛みづらさの訴えや人前で口元を隠されてお困りでした。これらの患者さんも今では食事を楽しまれたり、人前で口元を出してしゃべったり笑顔で人生を謳歌されています。
このような口腔内に病気をお持ちの患者さん、特に口腔癌の手術をされた後の患者さんは現在、入れ歯しか選択肢がなくお困りの方が多いようです。そのような方でもザイゴマインプラントであれば、十分に手術を出来る可能性があります。 選択肢を様々な方々に提供していく・・当院が目指していくべきことです。
入れ歯かオーバーデンチャー以外の選択肢がないと言われた患者さん
過去記事(30代 や 40代 でも 入れ歯 ?虫歯や歯周病の終着点と対策)でも触れたような内容にはなりますが、入れ歯かオーバーデンチャーしか選択肢がないと診断されたと仰る患者さんは結構いらっしゃいます。当院では骨が薄い、特に上顎で骨の吸収が顕著な患者さんの手術もかなりの件数をしております。当院のザイゴマインプラントを使った手術でしたら、そのような方でも手術出来る可能性が十分あります。噛めるようになりますし、入れ歯のような取り外しの煩わしさというのもなくなります。当院には遠方から来られた患者さんで入れ歯以外は何不自由なく暮らしてきたと仰った患者さんがいました。どこの歯科医院・大学病院に行かれても入れ歯かオーバーデンチャーを勧められたとの事でしたが、もう一度、しっかりと噛んで食事を楽しみたいとも仰っていました。レントゲン、CTでは本当に骨が薄くノーマルインプラントの難症例でしたが、ザイゴマインプラントでしたら、手術は可能でした。
患者さんは本歯装着後にとても達観したように満足されていました。自分の若い頃を色々思い出したとのことで大好きな食事も楽しくなったとの事でした。入れ歯で骨が薄くなったような方でも当院でのオールオン4治療でしたら、お手伝いが出来るかもしれません。
入れ歯とオールオン4の違いに関しましては、過去記事(入れ歯 が 痛い :1日で解決する インプラント 治療)もお読みください。
持病が心配でインプラント手術に踏み出せなかった患者さん
こちらも過去記事(オールオンフォー 術前術後の リスク 評価と対策)で触れたような内容となりますが、当院ではその様な持病をお持ちの患者さんでも十分手術を出来る可能性があります。
当院では、多種多様な基礎疾患をお持ちの患者さんも当然、ご相談に来られています。しかし、そのような方々はどうしても手術の敷居というものが上がってしまいます。当院では、しっかりとした術前診察が出来る環境と設備があります。また、オールオン4専門の歯科麻酔科医も在籍しております。専門の歯科麻酔医は診察の結果、患者さんの術中の体の状態についてフォローアップが必要と判断した場合は手術まで期間を少しあけて主治医の先生に相談をします。スタッフ間での会議や情報共有も徹底します。術中に手術を安全に進められるような薬や道具もあります。術後もしっかりと経過をみていきます。こうした周術期管理(手術前~後までの管理)が安全な手術へとつながっています。
アレルギーが強くインプラント手術を断られた患者さん、ペースメーカーが入っておりインプラント相談を躊躇していた患者さん、I型糖尿病(先天性の糖尿病)があり糖尿病の主治医の先生からインプラント手術は難しいと思いますと告知されていた患者さん、過去に心臓のバイパス手術をしてインプラントの相談を取り合ってもらえなかった患者さん等、この様な方々でも当院は焦らずに丁寧な対応を心がけて安全と思われるタイミングで、慎重な姿勢の手術を行ってきました。ですので、この様な方々の手術でも十分手術が受けられる可能性があります。
他院でインプラント手術を受けて、術後に問題が起き困っている患者さん
当院では他院でインプラント手術を受けられて、困り事が発生して相談目的に来院される患者さんもいらっしゃいます。
インプラントはとても難しい技術で、成功には様々な知識やスキルや条件が必要です。そして、他院の先生方も必死で患者さんが噛めるようになってほしいとの強い思いで処置に臨まれています。しかし、様々な事が原因でどうしても問題が起こってしまう事というのはあります。当たり前ですが、どの先生もトラブルを起こしたくて起こしている訳ではありません。どうしても人の体を対象とした施術にはなりますので、何かしらの小さい問題が起こってしまう事もあります。しかし、当院は長年の研鑚と最新の技術の導入でこのような問題にも向き合ってきました。その結果、様々な諸問題に対応出来るようになっています。そのようなトラブルシューティングは当院患者さんだけでなく、他院で手術をされた患者さんにも機能します。他院での治療経過を可能な限り考慮して治療を進めますので、治療のリカバリーができる可能性は高いと考えています。
当院では他院インプラント手術を受けて術後に膿がたまってお困りになられて、セカンドオピニオン目的にご相談に来られた患者さんが数名いらっしゃいます。患者さんご本人や治療をされた先生からしっかりと情報を頂いて適切な対応を取り治療を致しました。その結果、現在は快適な生活をおくられているようです。 ご自身が長く一つの歯科医院に通院されていて違う歯科医院にいくことは、担当だった先生に対して負い目を感じられる方がいらっしゃるかもしれません。しかし、悪い症状が治らないものを我慢していると問題となってしまいます。当院は患者さんだけでなく、他院の先生ともタッグを組んで悪い症状改善に努めていきます。
オールオン4専門医院の当院としての今後の展望・・
当院としての今後の展望は、より多くの方にオールオン4を知って頂き、少しでも多くの方のお手伝いが出来ればと思っております。ですので一般的な矯正治療が難しいが歯並びがガタガタで嚙みづらさを感じてお困りの方、お口の中のご病気が原因でインプラント治療をしたいのに出来なくてお困りの方、お口の中の入れ歯等の噛みづらさでお困りの方、結構な持病がおありで他院ではインプラント手術を断られた方、他院インプラント術後に何等かの問題があった方、こういう方がいらっしゃいましたら、ご相談だけでも結構ですので当院にお越し頂ければ幸いです。
また、当院としましては今後は他歯科医院との医療連携、一般病院との医科歯科連携、他院歯科医師の先生方との勉強会の開催、地域の講演会等のイベント参加、メディア露出、院内セミナーの開始、院内での勉強会の強化、こういった多方面の活動を考えております。より多くの方との活動を通した交流を継続する事が一人でも多くの方に噛める喜びを実感して頂ける機会に繋がるのではないかと思っております。
最後までお読みいただきありがとうございました。今回は「噛める喜び をもう一度 当院のオールオン4の今後の展望」をテーマに記事を書きました。歯の深刻な悩みをお持ちの方に向けて記事を書いていますが、疑問は解決しましたでしょうか? 皆様のインプラントに関する不安を少しでも軽減できる情報を提供できればと考えています。
本ブログは「双方向」であることをモットーとしています。本ブログ読者からのインプラント、All-on-4、ザイゴマインプラントに関するフィードバックやご質問に、できる限り筆者が記事を書いたり、個別返答でお悩みにお答えすることができます。
※本ブログはインプラント・ザイゴマインプラント専門のブログとなりますのでご了承ください。
著者紹介
大多和 徳人
おおたわ歯科医院
オールオン4 ザイゴマクリニック
院長 歯学博士
専門分野
重度歯周病 / ザイゴマインプラント
学歴・職歴
- 九州大学歯学部歯学科卒業
- 九州大学大学院顔面口腔外科卒
- 九州大学病院デンタルマキシロフェイシャルセンター勤務
- 大分岡病院顎顔面外科マキシロフェイシャルユニット勤務
- ALLON4 ZYGOMA CLINIC開設
所属学会
- 日本口腔外科学会所属 認定医
- 顎顔面インプラント学会所属
- ICOI(国際インプラント学会)所属 認定医
- All-on-4 ザイゴマインプラント協会 理事
- Study Group of the Edentulous Solutions 理事
- ZAGA CENTERS所属 認定専門医
専門
- オールオンフォーザイゴマインプラント
- 九州大学総長賞受賞
(テーマ: 3Dプリンターによる三次元骨再生) - 博士号取得
(テーマ: カスタムメードチタンメッシュでの骨再生) - 国際特許取得
(主題: All-on-4 のための三次元スキャンボディの開発)
※詳しいご相談はこちらのフォームから承っております。